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修行

 シッダールタは修行者の作法にならい、食べ物を乞いながら旅を続け、ふたりの重要な師の教えを受けます。
アーラーラ・カーラーマのもとで、無所有処(むしょうしょ)(ぼんのうを滅し、何ものにもとらわれない境地)に達し、次にウドラカ・ラーマプトラ師の元で非想非非想処(ひそうひひそうじょ)(想うこともなく想わないこともない境地)を会得します。
瞑想によって高い境地に達するふたりの師の教えを短期間でマスターしたシッダールタは、なお満たされないものを感じ、次に肉体を酷使する苦行によって新たな境地を目指します。

 五人の仲間とともに山にこもり、断食をはじめると激しい苦行を続けます。
その末に、苦行は真理への道ではないと悟ります。

 骨と皮だけになったシッダールタは、村娘スジャータが施した乳粥で心身を回復し、後にブッダガヤーと呼ばれることになるガヤーの町の郊外に向かいます。
そして、菩提樹(ぼだいじゅ)の下で東を向いて静かに瞑想に入りました。
快楽だけでもダメ、苦行だけでもダメ、この境地は弦楽器にたとえて「弦を緩めすぎては、いい音が出ない。張りすぎると切れてしまう」という言葉に伝えられています。

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