4月月例祭【護摩供養】の法話

『熊本地震が起きて思うこと』

今日はお護摩供養にお参りいただきありがとうございます。
今、まだ盛んに炎が燃え盛っております。実は今までこんな経験がなかったのですが、今日はお護摩の火のつきが非常に悪かったのです。こういうことがあると色々考えてしまうのですが、今回の熊本地震で観音様も胸を痛められているのかな、という気が致しました。
我々はなかなか観音様の心の方までは察することはできません。ただ、目の前でお経をあげている時には、観音様の気持ちをいただけるような気がします。そこで、今回の震災で観音様もご苦労されているなという気が致しました。

改めて言うまでもないのですが、東日本大震災から5年が経ってまだまだ復興というところにはいきません。それなのに今度は九州でこのような震災が起きてしまい、言葉もありません。ただひたすら自然災害に対して、まず我々は自分の気持ちをしっかり持たないといけないなと思います。それには自分一人ではなく、みんな共々に生きているのだから、もし自分に災害がなく、被災もなく元気でいるのなら、災害に遭われた方になんとか手を差し出したいというのがやはり、我々の素直な気持ちであり、観音様の御心だと思います。

今日はお護摩を焚かせていただく中で、もちろん今日お参りの皆様の健康、安全、無事をお祈りさせていただきましたけど、合わせて震災に遭われた方々や亡くなられた方々のご冥福、被災された方々のお見舞い、そして復興を観音様に強くお願いさせていただきました。
最後は恐らく、我々の気持ちをしっかりと受け止めてくださって、しっかりと護摩の火が燃え上がったのだと思います。「終わりよければすべてよし」言いますが、本当に今日は最後には見事な火が燃え上がりました。この火がしっかりと燃え盛った結果を見えて、我々の思いは観音様に届いたということを確信致しました。

以上で、4月の法話を終わりにさせていただきます。ありがとうございました。