初詣の法話
『仏さまの力』

あけましておめでとうございます。

今日は初詣という事ですが、今迄体調が崩れてしまいお参りに来れなかった方が、今日数年ぶりに来てくださり、新年早々これはとても嬉しい出来事です。

そんな嬉しい出来事でふと思い出したのですが、今から15年ほど前、私の知り合いの方がオーストラリアに単身赴任される事になりました。
その時に、その方の奥さんから主人が1人では心配なので、何かお守りが欲しいと頼まれたんですね。
私も何がいいか色々考えてお守りをお渡ししたのですが、中身は御護摩のとても細かい灰を包んだものでした。

その後その方はお守りを持ってオーストラリアに行かれたのですが、初めての海外勤務という事もあり鬱病(うつびょう)になってしまったようです。会社から帰国命令を受けようとするとき、お渡ししたお守りの中に仏様の力の入った粉が入っているから、毎日少しずつ飲んでください。とご本人に申し上げました。
そしたら徐々に落ち着いてすっかり回復し、その後はオーストラリアからシンガポール、ロンドン、シリコンバレーとあちこちに飛び回り、今は会社の一線は退いたのですが、現在は海外の企業と日本の企業とを繋ぐコンサルティングの仕事をしながら活躍されております。その方が、今迄の自分の一生で本当に助かったと思えるのは、あのお守だと今も手を合わせてくださいます。

やはり我々が本当に心から仏様を信じる時に、観音様は力を貸してくださるなと思います。我々も観音様に繋いでいただいたご縁によって、今日もここに集まり結ばれております。仮に我々がそれぞれの天寿をまっとうした後も必ずあの世で再会できると思いますので、生きている間も、また天寿をまっとうした後も、我々は観音様の仲間なんだという気持ちを大事にしてください。

以上で2013年初詣の法要を終わりにさせていただきます。